2010-01-01から1年間の記事一覧

第五十九夜 山崎18年

たまには映画の話なぞ。 話題のマザーウォーター(仕込み水)という映画を見ました。 かもめ食堂とかめがねとか、その周りの映画です。それに登場するのがウィスキーしか置かないバー。がらんとしたカウンターの向こうに大きな窓。 庭の緑が暗闇の中にぼんや…

五十八夜 響12年

ブレンディッドです。ここでは主にシングルモルトだったので、たまには。サントリーの色んな蒸留所の、色んな樽を混ぜて作るウィスキーの種類。”響”というのは、その意味で一つレシピの名前。中には梅酒を作った樽で熟成させた原酒も混じっているとか。 今回…

第五十七夜 ARDBEG 10Y

”究極のアイラモルト”と呼ばれるARDBEG。 最高に煙たいという感じですが、その煙たさだけではないです。煙たさの裏側に感じられる味の方。 熟した果物、特にしっかり食べごろ迄熟させたラフランスに 良く似ている甘さが強い。この甘さとかぶさるように香って…

第五十六夜 ダルユーイン1996 10年

熟した花梨、甘酢、ココナツのような甘い香り。口にした際感じるのは何といっても苦味。 舌全体に満遍なくかつしっかりと苦い味が広がってゆく。飲む際に考えるのは、この苦味は一体何を意図して設計されたのかということ。ウィスキーの味は製造方法や樽詰め…

第五十五夜 白州12年

白州12年 仙台にて友人と。てんぷらと刺身をつまみながらの一杯。 てんぷらや魚の油に飽きてくる頃にきゅっと一口。さっぱりする感じ、そして日本酒みたいに和食になじむ。 山崎や宮城峡より食中酒向きなかんじがします。久しぶりの定禅寺通、街路樹というに…

第五十四夜 グレンフィディック ソレラリザーブ

土曜であまり人通りの多くない八重洲の地下街。 本日はグレンフィディック。世界でもっとも飲まれているシングルモルト。 飲んだ際の舌触りが滑らかで甘い。かすかに、アクセント 程度の煙たさ。どちらかといえば女性的な味わいです。さて、今回はそのソレラ…

第五十三夜 ニッカ 宮城峡 15年

別に七夕開催中だからではないんですが、宮城峡。 ここに載せている蒸留所で唯一現地に行ったことのある蒸留所。宮城とあるけど、雰囲気&仙台駅からの遠さはほぼ山形。 綺麗な川と深い山。そして、寂れた遊園地が近くに。白州、山崎ときて今回が宮城峡。 一…

第五十二夜 ハイランドパーク 18年

シェリーの甘さがこってりとした味わいです。 そして遠くで熟れた葡萄の風味。それでも”ハイランドはマッカランとは違う”と シングルモルトTVに出てた宣伝担当の人曰く 麦やかすかなピートの香りとのバランスがこのウィスキーの信条。でも、何より気になった…

【ウイスキー マガジン ジャパン】 軽井沢 1997 13年

ウィスキーマガジンジャパン社がオックスファムとコラボしたチャリティーウィスキー。売り上げの一部がオックスファムに寄付されます。 ありがたや、、ってちょっと違うか。軽井沢はメルシャンの蒸留所。 爽やかな香りが白州と少し近いかも。 なんともいえな…

第50夜 ジュラ 16年

ジュラ島という小さな島で作られるウィスキー。 甘い香りと甘い味から始まってわずかな苦味でおわる。苦味と言っても珈琲飴のような甘苦さ。 つくづくこのタイプのウィスキーはそのまま飲むように つくられているんだなあと思います。HPにのっている砂浜の絵…

第四十九夜 ヘーゼルバーン 8年

3回蒸留(ラベルに3つの蒸留器!)でまったくピートを焚かないモルト。 あの煙たさのアクセントが無い、しかもクリアな三回蒸留のウィスキーとなれば、これはさぞかしソフトが飲み口なのかなあと思ったのですが。ところが樽に由来するのでしょか。すごくス…

第四十八夜 サントリー 山崎 パンチョン

パンチョンは500リットル入るでかい樽のことです。 樽がでかいと熟成がじっくり進行するので長期にわたって寝かせるのに適しているんだそうです。樽、アルコール、麦の香りが一緒になった良い香りは 大変いいかんじですが、すこしくどいかもしれません。適度…

第四十七夜 グレンモーレンジ シグネット

まず、ラベルに惹かれませんか。 どことなくトルコのじゅうたんにでもありそうな、不思議な柄です。signetには白鳥の雛という意味がありますけども、 なんだろう。どこの、どのへんが雛なのか。まったく新しい、伝統から解き放たれた味を作ることを 目指して…

第四十六夜 スキャパ16年

ここまでに紹介したどのウィスキーとも違うと感じました。ラベルにはへザー(草、かれて積もって朽ちてやがてピートになる)と蜂蜜の味と。ピートでも麦でもシェリーでもない爽やかな風味。そこに蜂蜜のような甘い風味。感じ方によれば林檎にも似た良い香り…

第四十五夜 グレンゴイン10年

まったくピートを焚かないウイスキー。 甘い洋ナシのような香りをゆるく楽しめます。名前は”鍛冶屋の谷”という意味。 なんだか味とは少し違ったやかましいイメージですが、 実際の蒸留所は滝や池のある綺麗なところらしいです。さて、何よりこの甘さをそのま…

第四十四夜 ラガヴーリン16年

水車小屋のあるくぼ地、という意味のラガブリン。 ピートの煙たさに少しの薬品っぽい風味。 ここにこってりとした甘さが絡んできます。すきな人にはたまらない。 しかし決して万人うけしない。そんなやつ。銅のような光沢のある茶色の風貌もあってか、非常に…

第四十三夜 トーモア 12年

トーモアといったつもりが出てきたのは、ボウモア。 わたしみたいにボソボソとしゃべると、そんなことに なります。はきはきしゃべる、これ大事。トーモアはゲール語で、大きな丘。 ボウモアは大きな岩礁。〜モアは大きいという意味になるんですね。さておき…

第四十二夜 BBRカリラ 1996 14年 復刻ラベル

復刻ラベルのカリラ。 そういえばビールでもそんなんありましたね。カリラはアイラ島のウィスキーでありながら、その特徴であるピート香を控えめに利かせている。控えめに抑える、という個性。抑えめではあるけど、それゆえにピート香の心地よさとじっくり向…

第四十二夜 サントリー 白州 バーボンバレル

爽やかな白州の風味、バーボン樽の爽やかな風味。 掛け合わせるというよりは、平行線の組み合わせ。思いきってソーダで割ってみたりしたらおいしいか。 そういえばこれとライムを組み合わせたカクテルをウィスキーマガジンライブでだしてた。当時は2月で寒…

第四十一夜 ラフロイグ トリプルウッド

何がトリプルかというと、バーボン樽二種類とオロロソシェリー樽の合計3種類の樽にて熟成しているラフロイグです。香りの方は原酒由来のピート香に、樽の木香とシェリーの干し葡萄のような甘い風味。これが絶妙な割合で同居しています。・シェリーっぽいの…

第四十夜 シグナトリー ロングモーン1992 15年

ロングモーン。 ゲール語で聖人のいる場所という意味らしい。 なんでも教会の跡地に作った蒸留所なんだとか。少し林檎の皮のような香り。 後半はスパイシーな感じが前面にでてくる。適度に甘くて、適度に煙たい。そして適度にスパイシー。優等生的。単体での…

第三十九夜 スプリングバンク12年 クラレット カスク

ウィスキーを飲むときは必ず胃の中に何か入っているようにする。語りつくせぬ青春の日々から得た大事な真実の一つです。ふつうなら軽くパンやお菓子を食べるのですが、今日は何の拍子からかマックの看板が視界に。最近盛んに宣伝されているジューシーチキン…

第三十八夜 キルホーマン3年 サードリリース 

アイラ島に124年ぶりに新しくできた蒸留所。 その三年もの。ブルーのラベルがフレッシュな感じていいいです。さて味は綺麗な二層構造。 アイラ島のウィスキーの典型的な煙たさが上の階で、 果実のニュアンスと糖蜜のコクによるあまーい下の階。飲んでから最…

第三十七夜 タリバーディン1988 ミニチュア

ミニチュアですが当然中身は本物。850円也。タリバーディン、シェリー樽熟成の原酒とバーボン樽熟成の原酒をバランスよくブレンド。シェリー樽のこてこてした感じのを一杯目に飲んで、口飽きして頃の二杯目として活用しています。自宅でのんびり手軽に楽しむ…

第三十六夜 シグナトリー リンリスゴー 1982 26年 カスクストレングス

1982年蒸留の長期熟成であれば、優しい感じのものかなあと思って試飲。ところが結構尖った味です。 しかし、同時にはっきりした甘さも。 この甘さとスパイシーさの組み合わせは、なんとなく ジンジャーエール。 200年間続いて25年前に操業を停止した蒸留所の…

第三十五夜 セントジョージズ Chapter6 3年

2006年に蒸留を開始した新しい蒸留所です。いままでありそうでなかったイングランドのウィスキー。UK(UNITED KINGDOM)はイングランド+ウェールズ+スコットランド+北アイルランドから構成されるわけですが、蒸留所の大半はこの中のスコットランドにある…

第三十四夜 ブラッカダー AMRUT

インドのウィスキーです。 そのことに引きづられてかかなりスパイシーな印象。 苦味もあるのですが、胡椒のような爽やかな風味があります。台湾とかインドとか。 新しい産地のウィスキーも楽しいですね。カレーを食べる前の食前酒にしてみようと思います。

第三十三夜 BBRダルユーイン1974

1974年と長期熟成ものなのですが、けっこう尖がった味です。まず苦味、がんときます。続いて香ばしさ。ピートの風味。重いです。これを飲んだ日は雨で八重洲の地下街はじめっとしていたのですが、いっきに気持ちがばりっとしました。また脂っこい食事を食べ…

第三十二夜 TULLIBARDINE “AGED OAK EDITION”

乾いた喉にウィスキーってあまりおいしそうに聞こえないのですが、これならありです。薄いレモン色、甘いココナツのような香り。 ごくごくごくっと飲みきってしまえる。華やかな後味とほてった頬。幸せな気持ちにさせてくれるウィスキーです。

第三一夜 Ichiro’s Malt Double Distilleries

秩父蒸留所のイチロウさんが自分の蒸留所のウィスキーと祖父が立ち上げ今は閉鎖されてしまった羽生蒸留所のモルトをあわせて熟成させたのでDOUBLE DISTILLERIESという名前。熟成の長いウィスキーだからできるぢいちゃんと孫の合作です。それにしてもストーリ…