第八十九夜 ブラックニッカハイボール
新年会2発目。
新宿にて同級生と串揚げ。ここはビールだろうという空気を振り切ってブラックニッカのハイボール。
個人的にハイボールのすばらしい所は、飲み会スタート時にありがちな”最初はビールで”的なプレッシャーに受け入れられうる逃げ道を提供してくれたことだ。
さすがにそこで梅酒とか、ウィスキーをストレートでというと何か微妙な空気が漂うけど、ハイボールなら”ああ、流行か”的な寛容が入る余地がある(気がする)。
食材の旨みと油の甘さに飽きてきたら炭酸の刺激で気分すっきりさせ、次の串へ。これはいけない、どんどん食べてしまう。
ブラックニッカだろうが、トリスだろうが安いことがウィスキーの価値に与える影響は少しもない。工業製品としての均質性と普遍性はウィスキーの重要な要素であり、それをすばらしい品質で実現しているのがこれらだと思うからだ。
とにかく、わかさぎのフライとハイボールは絶妙の組み合わせだった。主張はしないが存在感のあるわかさぎの身の旨みとピートを抑えたウィスキーの風味。二本でも、三本でもいけそうだ。