第八十八夜 山崎12年

山崎12年についてはまだまだ書き足りないのでもう一日分。

昨日の新年会、銀だこと並んでおつまみの双璧を成していたのが葡萄。ウィスキーに生の葡萄という組み合わせはものすごく良い。始めはやや意外そうにしていた客人も最終的にはこの組み合わせを気に入ってくれたようだ。

葡萄の種類はトンプソン。はるばるチリから。
食感はさくさく。非常に歯切れが良い。しっかりとした酸味に控えめな甘さ。ウィスキーでしびれた口をさっとリセットしてくれるだけでなく、各々の後味の相性が良い。とにかく余韻が幸せ。

不思議と果物と食べると麦の表情が前面にでるのは対比の効果だと思う。

それにしてもかたや銀だことうまくやりつつ、葡萄にも良い顔ができる、山崎12年とは本当に器用な酒だと思う。昔CMに山崎まさよしを使っていたことに微妙さを感じていたが、こういう器用さは彼の個性と共通する部分かもしれない。そう考えるとサントリーの人選もなかなか。この酒の深いところをなぞっているのかもしれない。